夢見るひび

粘り強く、情熱的に

自担の話

 重岡くんを好きになる前は、嵐の二宮くんが好きだった。

 実際、掛け持ちしてた時期も1年弱くらいあって、でも結局私は重岡くんを選んだ。選んだ、っていう表現が適切なのかどうかはわからない。

 いわゆる「担降り」をしたときツイッターに書いたけれど、私はそのときうちわを2枚胸の前に掲げている状態で、そうしながらも目で追いかけてしまうのは重岡くんだった。だから、二宮くんの名前が書かれたうちわを引き出しにしまうことにした。好きな気持ちは変わらないけど、おやすみしよう、と思った。あれから、たまに引き出しを開けて眺めることはあっても、そのうちわを持つことは1度もなかった。

 

 

 私にとって二宮くんは、革命のひとだ。

 二宮担になった15歳のとき、ジャニーズすらよくわからなくて、嵐はもう大人気だったけれど顔がかろうじてわかるくらいでフルネームは曖昧だった。アニメや漫画が好きだった私はジャニーズを嫌悪すらしていた気がする。でも、何を思ったのか本屋でテレビ雑誌を手に取り、ぱらぱらと捲っていたとき、二宮くんに出会った。

 こんなに可愛い男のひとが存在するのか、と衝撃を受けた。受験生の夏だった。テレビではちょうどその頃、潤くんの「夏の恋は虹色に輝く」が放送されていた。

 嵐を好きな友達がいたから、その子に連絡をとっていろいろと教えてもらった。嵐のレギュラー番組があること。それがちょうどその次の週にスペシャルをやること。5人の仲がとても良いこと。二宮くんはゲーマーで少食だということ。生ものが苦手なこと。魔王が神ドラマで、それに二宮くんもゲスト出演しているということ。山田太郎ものがたりはリアルタイムで観ていたけれど、観返したほうがいいこと。

 最新のシングルCDを借りて、MVを観た。MonsterとTo be freeだった。君と僕の見ている風景のコンサートDVDは、友達のお母さんがくれた。今でもたまに観る。Movin' onで出てくる5人が大好きだった。

 ドラマも、バラエティも、雑誌も、CDやDVDも、たくさん観た。嵐はテレビで観ない日のほうが少なかったし、私は乾いたスポンジが水を吸うみたいに、嵐を、二宮くんをどんどん取り込んでいった。受験生だというのにのんきなものだけれど、楽しかった。

 嵐の魅力に気づいて1ヶ月ほど経ったある日、今は放送終了してしまったMusic Loversに嵐が出演した。私にとって、それは初の「歌番組で観る嵐」だった。それまでも観たことはあったはずだけど、そわそわしながらテレビの前で正座して、特別な気持ちで放送を待つのは初めての経験だった。

 その日、私ははじめて、「このひとが好きだなあ」という気持ちで泣いた。悲しいとか悔しいとか、楽しいとか嬉しいとか、そういうことじゃない。喜怒哀楽のどれにも当てはまらない感情だった。ああ好きだ、と思ったら、涙がぼろぼろと出てきた。嵐はきらきらと輝いていて、そのなかでも二宮くんはいちばんのアイドルに見えた。

 

 二宮くんが大好きだった。二宮くんに出会って「担当」という概念を知ったし、誰かを応援することの喜びを知った。器用で頭がいいのに天邪鬼なところが大好きだったし、カメラに向かってウィンクを決めるのがどうしようもなく可愛くてかっこよくて、こだわりを持たないっていうこだわりを持ってるところとか、ファンの前ではいつでも100点満点のアイドルでいてくれるところとか、嵐が大好きなところとか、知れば知るほど二宮和也というひとにのめりこんでいった。

 大好きだった。大好きだったけど、大好きだったのに、降りた。

 二宮くんを好きになって3年経つと、私は18歳になって、大学受験を迎えた。以前このブログでも記事にしたけれど、勉強に追われた私は、嵐離れをしてしまった。レギュラー番組の録画をため、CDやDVDは未開封のままで、雑誌も読まなかった。嵐はどんどんお仕事が増えていく、追いつけなかった。取り残されていくようだった。たぶん、そんなことはなかったのに。

 そうして、大学に入学した私は、ジャニーズWESTに出会った。

 

 

 わずかな前情報だけでジャニーズWESTの「なにわともあれ、ほんまにありがとう!」に参加した私は、あっけなく重岡くんに落ちた。あの感覚はほんとうに、落ちた、がふさわしいんだと思う。二宮くんに感じた衝撃とはまた違うけれど、重岡くんも確かに、私に革命をもたらしてくれた。

 ジャニーズWESTはデビューしたばかりで、嵐とはメディア露出の仕方もファンへの関わり方も全然違っていた。まず、レギュラー番組はなかった。たまに特番が組まれても、関西地区での放送に限られている。そう、ジャニーズWESTは関西のグループなのだ。関東に住む私にとっては、ラジオもテレビも何もかも遠い。でも、はじめて関西に住むフォロワーさんに番組をダビングしてもらった。ツイキャスでラジオを聴いた。遠征で大阪に行くのも、とてもとても楽しかった。

 番組も、雑誌も、ラジオも、何もかも、新しいものが決まるたびに飛び上がって喜んだ。はじめての感覚だった。嵐は何もかも持っていたから。望まなくても手に入っていた。そのことがとても恵まれていたのだと知ったし、ジャニーズWESTが着実に活動の幅を広げていくのを見ていけることが刺激的で、毎日楽しくてしょうがなかった。

 重岡くんが「ごめんね青春!」に海老沢ゆずる役として抜擢されたときのこと、今でも覚えている。錦戸くんの横に並んで写真にうつる重岡くんは、海老沢くんは、紫っぽい学ランを着て笑っていた。錦戸くんは私にとって、「二宮くんの後輩」で「流星の絆の泰輔」だった。奇しくも、ごめんね青春!の脚本家は流星の絆と同じ宮藤官九郎さんだった。

 毎週、涙が出そうな気持ちでテレビにかじりついた。重岡くんのお芝居が好きだった。等身大の、どこにでもいそうで、だけどどこにもいない男の子。ぴったりだ、と思った。重岡くんの親しみやすい笑顔と、それなのに圧倒的な存在感はとびきりの才能だ。

 重岡くんのことが大好きで、毎日重岡くんのことばっかり考えていた。こんなに大好きなのに、いつか熱が冷める日が来るのだろうかと不思議だった。そう思うたび、二宮くんのことが頭をよぎった。だって私は、一度担降りというものをしている。怖かった。

 

 

 今の話をする。

 いま、私はとある舞台俳優さんに熱をあげている。舞台に通ったり、ツイッターやブログの更新に喜んだり、そのひとのことで頭をいっぱいにしている。

 どんなきっかけがあったのかはわからない。だけど、いつからか、番組を観なくなってしまった。あんなに楽しかったリトラは、LINEの通知に既読をつけるだけだ。CDは、アルバムは買ってるけど、シングルは買ったり買わなかったり。

 ツイッターを開けば、ジャニーズWESTの面々がたくさんのお仕事を日々こなしていることがわかる。映画に出たり、ドラマに出たり、舞台に出たり。少し前まではリアルな感覚をもって手の内にあった感動が、「情報」として目の前に現れることって、こんなに悲しいんだってはじめて知った。

 とても遠い。嵐を離れたとき、ああ置いていかれちゃうなあと思ったけれど、今度はちがった。遠ざかっていったのは私のほうだ。

 芸能人と呼ばれるひとたちのファンでいるってことは、常に手を伸ばし続けなくちゃいけないんだ、と思う。もちろん引退やどうしようもない理由で向こうが消えてしまう場合もあるけど、基本的には、こちらが手を放したら終わりだ。強制でも義務でもなんでもないけど、好きなら、好きでありたいなら、彼らを手放さない努力をしなければならない。

 先日、「なうぇすと」の横アリ公演に行った。ご縁があって、チケットを譲ってもらって、最後列からジャニーズWESTを観た。相変わらず彼はそこにいた、いてくれた。変わったのかもしれないけど、根本的なところは変わってないように見えて、それが嬉しくて、たまらなくなった。

 重岡くん、ほんとうに、かっこよかったんだ。重岡くんがセンターにいるジャニーズWESTが好きだし、「センター」というものが明確にあっても横並びで進んでいこうとする7人が、ほんとうに、ほんとうに好きで。好きだなあって思って、泣きながら、幸せなのにつらくてつらくて仕方なくなった。私は手を放してしまったんだなあって思い知った。

 

 

 胸の前に、うちわを掲げている。赤い文字、重岡大毅の名前。自担の名前。

 自担ってなんだろう、と思う。ジャニーズでいちばん好きなひと、という意味なら重岡くんは自担だろう。でも、こんな気持ちのままつかっていい言葉なのだろうか。わからなくて、わからないのに、私は縋りついたままだ。真剣に応援しているひとたちに失礼だ、とはわかっている。

 ジャニーズWESTはぜったいトップに立つって今も信じてる。彼らのビジュアルと、パフォーマンスと、人間性と、物語で、これから先、数え切れないくらいたくさんのひとを熱狂させるだろう。じゃあそのとき、私はどうしてるのかな。

 今日も、うちわを持つ手だけが放せない。

 

 

中間淳太くんの10000字インタビューを読んで

淳太くんは、たくさん「ジャスミン」って呼ぶ。それがなんだかくすぐったくて、年上だけどこの人かわいいなあって思ってた。公式の呼称だけどジャスミンって呼びかけるメンバーってわりと少なくて、神ちゃんとか望くんがたまに使うくらいで。そんな中で、淳太くんだけはwebでもコンサートでもブックレットでもいろんなところで私たちをジャスミンって呼んできた。

ジャスミン。虹色ジャスミンとか赤色ジャスミンとか、可愛いしキラキラしてるし、いいけど、私はちょっと使うのが恥ずかしいなあと思ってしまっていて。それを臆面なく「ヘイ、ジャスミン!」なんて呼びかける淳太くんすごいな、さすがじゅんじゅんだな、なんて面白がっていたふしがあるんだけど、ジャスミンって呼ぶのは淳太くんのファンへのラブコールだったんですね。俺らについてきてくれてありがとう、って言う代わりに、淳太くんに言わせてみれば「奇跡みたいにピッタリ」なジャスミンっていう言葉を叫んでいたんですね。

私は淳太くんのことをまだまだ全然知らないけど。こんなにもファンを愛してくれる、愛そうとしてくれるこの人のいるグループに、ついて行きたいって思いました。

淳太くんの10000字インタビューを読んで、ほかのメンバーのものも思い返して、総括を記しておきます。

 

4+3に見えるくらいなら、4がいい。4+3に見えたとしても、7がいい。どっちが正解で、どっちが不正解で、とか、そういうことじゃなかったんだろうけど。私は7人でデビューしてからジャニーズWESTを知ってファンになった立場だから本当に想像でしか語れないけど、7人が覚悟して選んだのは後者なんだなって思った。衣装も歌割りもポジションも、他のジャニーズのグループにたびたびあるみたいに格差がつく。技術もビジュアルも努力も劣っているわけでもないのに。でもその中で、少しずつ工夫して考慮して、完全ではないけど、7人横並びの現実を勝ち取って。格差がつくのは嫌だって思っているのはウエストのメンバーもそうなんだろうけど、ファンを悲しませないようにって考えてくれている姿勢が安心するし、とても好きです。

 

昔話はもう終わり。

この淳太くんの言葉に、「まだ無理だよ」って思った人もいると思うんです。でも、私は希望を見ました。あの日の痛みはまだ消えていないかもしれないけど、傷に絆創膏を貼って、7人は歩き出してるんだなって思って。同じ距離で輝いて、同じ夢を見てるんだなって。

あとこれは個人的なことだけど、昔話は誰かに読み聞かせてもらうことしかできないけど、新しい物語なら私みたいなファンでも書ける。積み上がっている本を読むだけじゃなくて、自分のこの手にペンをもって、書いてもいいんだ。そう思ったんです。

 

 

ジャニーズWESTの、7人の、ジャスミンたちの、未来の話。シングルCD、アルバム、DVD、リリースするたびに売上も気になることでしょう。タイトル、いつまでトンチキなものが続くんだろう。ジャケ写は?特典は?またクリアファイルに戻るかな?リリイベはあるかな?コンサート、名前はどうなるんだろう。横アリ3days、埋まるかな。春の次は冬とかかな?ドームで出来るようになるのはいつだろう。新国立競技場で初ライブ、できるかな。7人それぞれの個人仕事もたくさん来るといいな。ドラマ、映画、舞台、バラエティ。単独冠番組も、CMも。

夢は広い。道のりは長い。私たちはどこまでついて行けるだろう。不安になることも多いけど、裏切られることはきっとないよね、信じていいよね。そう思いながら、私は今日もジャニーズWESTに夢を見ているのです。

 

8月23日から始まった7人の10000字インタビュー。ぼかしたところも、嘘をついたところも、隠したところも、あったかもしれません。でも、ちゃんと語ろうって、本音を明かしてくれたところもきっとあったと思います。

わたし、4月23日にはまだファンじゃなかったし、この前の2月5日にもなんだか言えなかったし、10000字インタビューを7人分読み終えた今、心の底から思うから、改めてきちんと言わせてください。

ジャニーズWEST、デビューおめでとう!

 

ブラッドブラザース感想

こんばんは、りこです。

2月17日、新橋演舞場にて、桐山照史くんと神山智洋くん主演の舞台『ブラッドブラザース』を観劇してきました。その感想を簡単ではありますが記しておこうと思います。

ネタバレがありますので、ご注意ください。

 

 

まず、あの舞台で繰り広げられていたのは、私たちが観せられたのは、桐山照史神山智洋の演技ではありませんでした。ミッキーとエディの人生そのものでした。

照史くんと神山くんの演技と歌が上手いのは知っていたつもりです。スペックの高いジャニーズWESTのなかでもふたりは抜きん出ていろいろなことが得意で、外部の俳優さんといっしょに舞台に出ても遅れを取ることはないだろうと期待していました。でも、それをいい意味で裏切られました。ふたりはきちんと「主役」でした。そういう役を与えられているんだから当たり前だろうと思う方がいるかもしれません。でも、当たり前じゃないと思うんです。ブラッドブラザースは再演舞台で、私は今回のものしか観たことがないんですけど、歴史も物語自体もとても重たいです。他のキャストの方も、ナレーションの真琴つばささんを始め個性豊かで場数を踏んでいてスキルの高いみなさんです。プログラムのそれぞれの方の紹介を見てもわかりますが、舞台で生きてきた人たちです。その中の主演って、きっちり務めあげることはもちろん、雰囲気を自分のものにすることも強く輝くこともきっと難しいと思います。初めての外部舞台の主演で、ひとりきりじゃないにしても緊張や不安や、たくさんの重たいものがふたりの心を覆ったでしょう。それでも、照史くんと神山くんは歌って、声を張って、他の俳優さんたちに負けないくらい笑って泣いて怒って悔しがって照れて震えて輝いていた。ジャニーズじゃないみたい、っていう照史くんの発言があったけど、本当にそのとおりでした。ジャニーズじゃないみたいで、でもジャニーズで、ジャニーズWESTのメンバーで、そんなふたりを私は心の底から誇りに思います。

 

ミッキーとエディの話をします。

この舞台は7歳からふたりが若くして死ぬまでの人生を順々に追っていくお話です。幕間含め3時間という長い上映時間のなかで、ミッキーは変わるひと、エディは変わらないひとだった、というのが私の受けた印象です。

7歳のミッキーは無邪気でやんちゃでいたずら好きです。兄のサミーやほかの兄弟にいじわるをされて憤慨したりもするけど、次の瞬間にはけろっとしているような、明るくて快活な男の子。人生にあるいろんなものが楽しそう。リンダという可愛い友達もいます。そんな男の子が14歳になり、思春期に差し掛かってリンダのことが好きなのに一歩踏み出せずにいます。かっこつけたり、やらしい映画に興奮したり、年相応の毎日を過ごしていて。

エディはと言うと、典型的な箱入り息子。家庭が裕福だからお菓子を分け与えることにも抵抗がなくて、頭が良くて礼儀正しくて純粋。好奇心旺盛で自分の知らないことを教えてくれるミッキーのことが大好き。なんでも楽しそうに、よく笑う男の子。14歳になったら男子校にかよっているからかミッキーよりもちょっと思春期をこじらせていて、女の子に興味津々の様子。

ここまではミッキーとエディの違いって家が裕福であるかどうかしかないんですよね。ふたりとも、まっすぐで健やかな男の子。母親が悪魔や迷信におびえていることも知らず、ふたりが出てくる場面では明るい音楽や歌詞が並ぶ。それが一気に崩れるのはミッキーが就職して、エディが大学に入ったあたりでしょうか。エディは何も変わらないんです。まっすぐなところも、ミッキー大好きなところも、リンダを好きなところも、そのリンダがミッキーしか見てないってわかってるところも。でもそれは変わる必要がなかったってだけで、ミッキーだって好きで変わったわけじゃない。変わったって言ってもお金に振り回されて荒んでいただけで、まっすぐでやさしい根っこの方は変わっていないから、サミーが人を殺したときにあんなに慌てて心を壊してしまった。エディがミッキーにあげるものはお菓子から煙草に変わって、お金に変わって、家と職になった。でもエディの気持ちは変わらないまま。自分が持て余しているものを大好きなひとにも分けているだけ。それがすごく切なくて、苦しくて、痛々しくて、愛おしかった。

ふたりは死んでしまったけれど、もし生まれ変わることがあったら次はなんの格差も障害もないただの親友になってくれればいいなってそう思います。

 

 

照史くん。ミッキーの明るさと転落の仕方をその身ひとつで全力で表現していて、観ていてとてもつらかったです。笑顔がなくなっていくのも、目つきが鋭くなっていくのも、歩き方や語気が変わっていくのも。強さと弱さの両方を緩急つけて生々しく演じることのできる力は武器だと思います。

神山くん。最初エディが出てきたとき、誰だかわからないくらい神山智洋を消していましたね。役のキャラクターを自分のものにするというより役に自分を受け渡している感じがして、ぞくっとしました。少し大げさにしないと伝わらない舞台上で、神山くんの演技はとても映えます。

私はジャニーズ事務所に所属するアイドルであるふたりを好きになったわけだけど、歌も演技も抜群にうまくて舞台映えするふたりだから役者として出会っていたとしても好きになっただろうなって思う。だからこそ、今ふたりがアイドルとして生きている現実に感謝してます。本当にふたりのファンでよかった。

新橋公演のあとは大阪松竹座の公演もあるしまだ先は長いけれど、ふたりとカンパニーの皆さんが怪我なく千秋楽を迎えることができますように。照史くんと神山くんが最後の公演を終えたあと満足そうに笑っていますように。そして、ジャニーズWESTのメンバーを含めできるだけたくさんの人がこの舞台を観てくれますように。ただただそれを願っています。

 

なぜジャニーズWESTのセンターは重岡大毅なのか

1 はじめに

 まず断っておきたいのは、この記事を書いている本人がデビュー以降に重岡くん引いてはジャニーズWESTのファンになったということである。関西ジャニーズJr.だった頃の話もちょこっと出すつもりだが、それはネットに転がっているレポートや他のファンの方の考察を読んだだけの知識なので、何か間違った認識があればこの記事のコメント欄や私のツイッターアカウント(@flor_rk)までご一報いただきたい。他グループに対する記述も気をつけてはいるが間違っている可能性が大アリである。何かあった場合は光の速さで謝罪して訂正します、お願いします。

 早速本題に移るが、前提としてジャニーズWESTのセンターは重岡大毅である。メンバーカラー赤を背負い、7人のまんなかで歌って踊っている。それでは、なぜ他の6人ではなく、重岡くんがセンターポジションを獲得しているのだろうか。本記事では、他のジャニーズグループとの比較やジャニーズWESTのメンバーの言葉を並べてみて「なぜ重岡くんがセンターなのか」という命題にアプローチしていきたいと思う。いつものブログよりも少し固い口調でレポート形式に書いていくが、基本的にはゆるゆると推測していくつもりなので、何番煎じかわからないような考察ではあるがお手柔らかに読んでいただけるとありがたい。

 

 

2 ジャニーズのグループにおける"センター"

 ジャニーズWESTジャニーズ事務所の最新デビューグループである。1964年の「ジャニーズ」以降、ジャニーズ事務所からは数多くのグループやソロタレントがCDまたはDVDデビューしている。では、これ以前のいわゆるデビュー組のセンターを張っている人物はどのようなステータスを持っているのだろうか。1991年デビューのSMAP以降、2014年デビューのジャニーズWEST以前であり、2015年1月現在解散しておらず、かつ期間限定ユニットとNYCやテゴマスなどのグループ内または柵越えユニット、2人組グループを省いた計11グループ(ジャニーズWEST除く)に焦点を当てて考えていきたい。

 この11グループだが、ジャニーズWESTと同じように"センター固定タイプ"のグループと、嵐や関ジャニ∞のような曲によってセンターポジションに立つ人物が変わる"センター流動タイプ"のグループに分けることができる。本記事で話題にしたいのは、前者のグループである。

 私の浅い知識による仕分けではあるが、頻度にばらつきはあるにしろ、固定センターと呼ばれる人物を内包しているグループは、TOKIO、V6、KAT-TUNHey! Say! JUMPSexy ZoneA.B.C-Zの6グループである。NEWSは山下智久をセンターに据えていたが、メンバー変動が激しく情報を揃えにくいためここでは割愛したい。

 上記グループのセンターを務めるタレントの情報は以下の通りである。

 

長瀬智也(TOKIO)

TOKIOがCDデビューを目前に控えた1994年、新メンバーとして正式に加入する(それまではサポートメンバー)。ボーカリスト。メンバーカラー赤。身長185cm(グループ内でいちばん高い)。最年少。天然発言が目立つ。

森田剛(V6)

V6内ユニットのひとつ「Coming Century」(通称カミセン)のひとり。メンバーカラー赤(V6はデビュー当時と現在でメンバーカラーの変動があるが、森田剛は変わっていない)。身長163cm(グループ内でいちばん低い)。年齢は6人中上から4番目。ダンスとラップが上手い。最近は岡田准一センターも増えてきたらしい。

亀梨和也(KAT-TUN)・・・メンバーカラーピンク(赤を担っていた赤西仁は共にツートップを張っていたが2010年に脱退)。身長171cm(4人中2番目に低い)。最年少。演技仕事、スポーツキャスターなどに精を出している。2006年、2007-2009年、2010年、2011年と『DREAM BOYS』で主演・座長を務めている。

山田涼介(Hey! Say! JUMP)

探偵学園Qなどをきっかけに人気を集め、中島裕翔とのセンター交代を経て現在"圧倒的センター"として君臨する。メンバーカラー赤。身長162cm(9人中2番目に低い)。年齢は9人中上から7番目。2012-2013年の『Johnny's World』にて座長を務める。

佐藤勝利(Sexy Zone)

言わずと知れたジャニーさんのスペオキ(スペシャルお気に入りの略称)。メンバーカラー赤。身長164cm(現在は5人中2番目に低いがデビュー当時はまんなかの身長だった)。年齢はまんなか。2015年『Johnny's World』にて中島健人とともにダブル座長を務める。

橋本良亮(A.B.C-Z)

2008年、前身グループであるA.B.Cに加入しA.B.C-Zのセンターとなる。メインボーカル。メンバーカラー赤。身長177cm(グループ内でいちばん高い)。最年少。

 

 個々の情報はあまり多くないが、これだけでもセンターポジションに立つ彼らの共通点がいくつかうかがえる。

 一つ目は、「メンバーカラーが赤」という点である。亀梨くんのみピンクだが、赤とピンクは同系色なので異端とする必要はないだろう。しかし、メンバーカラーに関しては、他メンバーと交代してセンターになった山田くんを除き「センターだから赤をあてがわれた」と考える方が自然である。そもそもメンバーカラーとはV6やSexy Zone のように変動する場合も多く、これがセンターポジションを担う者の決め手になるとは考えづらいだろう。

 二つ目に挙げられるのは、長瀬くんと橋本くんの共通点である。両者とも既存のグループに後から入った飛び入りセンターかつメインボーカルであり、加えて身長がいちばん高い最年少という点も共通している。キャラクター的にも天然で先輩に可愛がられる愛され末っ子だ。亀梨くんもグループ内最年少であるが、こちらは(最近キャラ変の兆しがあるようだが)優等生キャラのためこの括りには入れづらい。

 三つ目は、山田くんと勝利くんに共通する顔面の美しさである。美的感覚というものは人それぞれではあるが、大多数の意見として「かっこいい」「綺麗」と称されるこのふたりの顔はグループの看板であると言える。また、ふたりともJohnny's World』の座長を任されていた。

 四つ目に、全体を通してグループ内での年齢が低いことを挙げたい。最年長がひとりもおらず、グループのまとめ役やMCを回す役割を担っている者もいない。身長は長瀬橋本の「でっかい最年少」枠を除いて低めである。そして、もちろん全員「他メンバーと比べても人気が高い」というのもセンターの条件のひとつとして挙げていいだろう。

 

 

3 ジャニーズWESTとの照合

 他のセンターと同じように並べてみる重岡くんのステータスは以下の通りである。

 

 元7WESTのメンバーであり、デビュー前からグループ内だけではなく関西ジャニーズJr.のセンターとして立ち大サビのソロパートも任されていた。メンバーカラー赤(7WESTの頃はオレンジ)。表記ぶれはあるが身長173~175cm(7人中3、4番目に低い)。年齢はまんなか。

 

 まず、一つ目の条件である「メンバーカラーが赤である」は満たしているが、先ほども述べたとおりこれはセンターの条件としては弱いので早々に次の項目に移りたいと思う。なお、Hey! Say! 7WESTでのメンバーカラー赤は当時センターの中山優馬である。7WESTには赤はいない。

 二つ目の条件「身長がいちばん高い最年少」だが、重岡くんは当てはまらず、むしろこれは「愛され末っ子」というキャラクターも合わせて小瀧望がぴったりだろう。では、なぜ小瀧くんがセンターではないのか。それは藤井流星の存在と、小瀧くんの歌唱力にあると考えられる。小瀧くんと流星くんという背が高いふたりのシンメトリー、通称「ツインタワー」はジュニアの頃からファンの間でも人気が高い。このふたりのコンビ売りの需要を周りの大人たちもわかっているということは、myojo2015年3月号の藤井流星10000字インタビューでの『スタッフさんにこの前言われたんですけど、”なんで(望と)からまないの?需要あるよ”って(笑)』という記述からも窺える。センターは基本的に横に人がいないポジションだ。また、長瀬くんや橋本くんのような圧倒的歌唱力を持ち合わせていないことも原因のひとつだろう。とは言っても小瀧くんも音痴ではないし、声に伸びしろがあると言われた話をなにわ侍 団五郎一座のパンフレットでも披露しているし、楽曲内でのソロパートも多い彼なので、これから先センターを張る機会が増えてもおかしくはないだろう。実際、フォーメーションによっては小瀧くんがセンターポジションに立つことも多い。

 三つ目に関しても、ジャニーズWESTのビジュアル面を担っているのは上記にもあるツインタワーのふたりであろう。重岡くんはどちらかと言うと現実離れした美しさよりも「同じクラスにいるちょっとかっこいい男の子」という親しみやすさを持っていると言える。「いい意味で普通の子やと思うねん」とはメンバーの淳太くんの言葉である(TVfanCROSS vol.10)。

  四つ目、メンバーの中で年齢が低い方であるというのはジャニーズWEST内では当てはまる(7WESTでは最年長であった)。関西ジャニーズJr,時代、先頭を切っていたのはB.A.D.のふたり、つまり桐山照史中間淳太であるが、このふたりは年上組でありMCを回す役割も担っている。傾向的にグループのセンターにはなりづらいのである。また、ずっとコンビで活動してきたためツインタワーと同じくシンメ需要に応える役目もあるのかもしれない。また、重岡くんの身長は決して低くはないが、ジャニーズWESTが全体的に高身長のグループであるためまんなかくらいの高さとなっている。人気に関しても、年明け一発めのコンサート会場でも「重岡」のうちわや赤い服を着たファンは多かったように思える。

 以上の条件と各グループのセンターの情報を照らし合わせ、いくつかの基本的な条件は当てはまっているものの重岡くんはわりと異種なセンターであると言える。長瀬くんや橋本くんのような歌がうまくて末っ子な愛されキャラというわけでもなく、森田くんのようにダンスが上手でカリスマ性に富んでいるわけでも、亀梨くんのような起爆剤となるドラマや華があるわけでも、山田くんや勝利くんのような圧倒的な顔の美しさを持っているわけでもない。

 それでは、そんな重岡くんがセンターであることについて、他の6人のメンバーはどのようにコメントしているのだろうか。次の章ではそのことについて述べていこうと思う。

 

 

4 メンバーから見た、センター・重岡大毅

 ジュニアの頃から現在にかけて、センターである重岡くんを見てきたジャニーズWESTの面々はこのことについてどう思いどう認識しているのだろうか。

 まず、10月14日にジパング・おおきに大作戦の宣伝のため出演した広島FM 9ジラジでは濱田くんが「メンバー内で入れ替わるなら誰?」という質問に対して「重岡。センターやん?」と答えていたし、12月7日のもぎたて関ジュースで重岡くんの10000字インタビューの話が出た際には、神山くんが「きた、センター!」と発言している。また、小瀧くんも1月2日の一発めぇぇぇぇぇぇぇ!MCで重岡くんにいじられた際「ほんまうちのセンター無茶ぶり王やわ!」と苦笑しており、重岡くんがセンターであるということは(視覚的なものなので当たり前かもしれないが)メンバー各々が認める事実である。重岡くんが不在だった2014年夏の松竹座・日生公演「台風n dreamer」では流星くん演じるアオマルがメンバーカラーの血栓を並べるシーンで赤い瓶を真ん中に置いたりと、そのポジションは本人がいる/いないに関わらずもはや揺らがないものとなっているようだ。

一発めぇぇぇぇぇぇぇ!パンフレットでは淳太くんが『シゲはほんま、気付いたら7WESTのセンターにおったな。』と述べている点も興味深い。ジュニアの頃からのファンの方々の言葉を見ても、最初は端っこで踊っていた重岡くんがグループだけでなく関西ジャニーズJr.を背負ったセンターになった時期については人によってさまざまな意見がある。しかし、年も現場の名前もばらばらだが、重岡くんのセンター抜擢について、「いつの間にか」「気付いたら」この表記を多く見る。

 センターはなりたいと希望してなれるものではないだろう。人気や特性を鑑みて、ポジションを割り振られるのだろう。絶対的センターだった優馬くんが抜けて、曲のパートがカットされて、偶数のグループで前線に立つようになって、自分よりも歌やダンスがうまく長く活動してきた先輩たちのまんなかでひとりだけマイクを下ろすことなく歌声を響かせて、どんな思いだっただろう。上記のパンフレットで照史くんに『いきなりセンターなんて、当時は大変やったと思うよ。センターとしての覚悟決めなアカンっていうか。みんながバカ騒ぎしてるときも、ちょっと抑えなアカンかったり』と語られ、横で白目を剥いて茶化し、『そういう話、何か照れる(笑)』と笑って話を"ふざけられない舞台の役柄"の方へ持っていく重岡くんは、自分の立つ場所についてどう捉えているのだろうか。

 myojo2015年2月号の重岡大毅10000字インタビューにおいて、こう発言している。『ぶっちゃけ、俺よりセンターに適任な人が出てきたら、そいつが立ったらいいと思ってて。だって、それがグループのためだから。』このインタビューで繰り返し重岡くんは「グループ」というものにこだわっている。関西ジャニーズJr.時代に自身がセンターであることについて述べた文章が存在しているのかどうかわからないので断言はできないが、QLAP!2014年9月号で『(Jr.の頃は)自分中心だったんだと思います。やっぱり、一人でも這い上がってやる!っていう気持ちはありましたから。』『よりみんなが、”ジャニーズWEST”っていうものを意識してる気はします。(中略) ”ここは任せよう”っていう役割分担がやっとできるようになった。』と変化を語っているように、「自分が目立つこと」よりも「グループとして知られること」に焦点を当てる方向へ考え方もシフトチェンジしたのではと考えられる。彼が目標として掲げているSMAPや嵐がセンター流動タイプのグループであることも起因しているかもしれない。

 しかし、少し前の話になるが、照史くんはTVぴあ2014年4/9号にて『全員がセンターになれるSMAPや嵐みたいにもなりたいけど「しげのセンターがしっくりくる」って言われるようになってほしい』と言っている。重岡大毅のセンターに期待しているのである。重岡大毅は、メンバーに認められ、期待されるセンターなのである。

 

 

5 重岡大毅のセンター力

 今一度、繰り返しではあるが本題に立ち返ろうと思う。ダンスが上手い、メインボーカルである、アクロバットや楽器ができる、ビジュアル面を引っ張る、トークが切れる、そんな個性豊かなメンバーが揃っているジャニーズWESTのなかで、センターがただひとり、重岡大毅なのはなぜだろうか。

 メディアや現場を通して彼らを見ていて、ジャニーズWESTは役割分担がきっちりしているグループのように思える。息ぴったりの淳太くんと照史くんが切り込んで場の空気を掴み、流星くんと小瀧くんがビジュアル面で魅せ(ただしふたりともボケる)、神山くんと濱田くんが高い身体能力で目を奪いトークではオチをかっさらう。この6人の魅力を熟知していて、それぞれにふらふらと近づいてちょっかいを出したりフォローしたり、そうやってひとりひとりにライトを当てる。そして自分に注がれた光の中では全力のパフォーマンスを見せる。ジュニアの頃のポジションがそのまま受け継がれたとはいえ、7人の中心でグループの顔となる今の「センター」は、重岡くんに割り振られた役割なのではないだろうか。

 そして、この役割はきっともう重岡くんにしかできない。6人のまんなかは、もう重岡大毅が収まってしっくり嵌るように強く印象づけられてしまったのである。いつか他のメンバーがセンターを張る曲ができたとしても、「あれ、今回はしげじゃないんだ」と言われるだろう。ファンは重岡くんを「絶対的センター」だと思っているだろう。視覚的にわかる立ち位置で違和感を抱かせることなく歌って踊り、「センターは重岡大毅」とメンバーに、ファンに、そして自分自身に思わせていることこそが、重岡大毅のセンター力だと思う。

 

 以降はただの私情だが、デビューしたばかりで年末の音楽番組だって出演するのは初めてのはずなのに、重岡くんは物怖じすることなく「みなさんこんばんは、ジャニーズWESTです!」と高らかに叫んでいて、それが誇らしかった。どんな舞台であってもグループを売り込む度胸は、センター・重岡大毅の、そしてジャニーズWESTの強みである。

  これから先、重岡くんが言うようにセンターに適任な人物が頭角を表して交代するかもしれないし、完全にセンター流動タイプのグループになる可能性もある。けれど、ジャニーズ事務所に入る前の自分をクズだったと語る男の子がいまきらびやかなアイドルグループの絶対的センターに身を置く世界を、私は忘れないだろう。昔話になったって、色褪せることなく何度だって輝くだろう。重たいものを背負ってなお背筋をぴんと伸ばして立っている彼を、私はファンとして誇りに思う。ものすごく頑張っていると顔の半分にやけに力が入ってしまうという彼の左頬にだけできるえくぼを、宝物だと思う。

 もうすぐミュージックステーションでズンドコパラダイスが披露される。センターできらっきらに笑って楽しそうにしている重岡くんが、今から楽しみだ。

 

 

参考

ウィキペディア

ジャニーズ身長ランキング.Web|ジャニーズ身長・年齢

V6ってこんなグループ

 

始まりのステージ

「みんな、ここに大好きなひとに会いに来たんでしょ!?」

 

これは1月6日2部の冒頭挨拶で濱田くんがくれた言葉です。

そうです、会いに行ってきました。いちばん最初に挨拶して衣装替えのためにもうステージからはけている、世界一大好きな「ハッピー振りまくお調子者」に。そして、たくさんたくさん考えてこの場所を作り上げてくれたであろう、世界一大好きなグループに。

もう1ヶ月が経とうとしていますが、1月2日、3日1部に横浜アリーナ、1月6日両部に大阪城ホールへ行って観てきた、ジャニーズWESTの1stコンサート『一発めぇぇぇぇぇぇぇ!!』の話をします。

 

 

まず、開催発表から初日の幕が上がるまでに私のなかでコンサートへの期待が天井知らずに上がっていました。だって、ファーストコンサートだったから。ジャニーズWESTにとってもファーストだけど、今年に入って本格的にジャニーズの現場へ足を運ぶようになった私にとってもファーストだったから!

ペンライトはどんな形かな、衣装は何種類どんなものを着てくれるのかな、セットリストにあの曲は入っているかな、1曲目はやっぱりええじゃないかかな、会場内の構成はどんな感じかな、そもそもいつも映像で観るだけだったコンサートって実際にその場にいたらどういうものなんだろう・・・。

想像は尽きなくて、ジャニーズWESTが見せてくれるものが楽しみで楽しみで、期待しすぎて不安になるくらいでした。これだけハードルをあげてしまって、あんまり楽しくなかったらどうしよう、好きの気持ちが減ることになったらどうしよう、なんて失礼なことを考えたりして。メンバーはコンサート直前のラジオやweb連載で「期待してくれて大丈夫なんで!」「自信満々です!」みたいなことを口々に言っていたし、ほんとうに大丈夫?あなたたちが考えてるその何倍もこっちは期待してるよ?と心配になってしまいました。

そんな不安や緊張を見事に吹っ飛ばされたのが初日、一発めぇのまさしく一発目。1月2日の横浜アリーナです。強気な言葉たちははったりじゃなかった。私の大好きな人たちが用意してくれたコンサートは、私のハードルなんて飛び越えるどころか粉々に壊してくれました。

 

ここで、一発めぇで特に好きだったところを箇条書きで並べてみます。

・ええじゃないかでメインステージに登場し、先陣を切ってセンターステージに向かって花道を爆走する重岡くん

・冒頭挨拶の「重岡大毅でえええす!!」。震えた。生きてた。

・「ヘイ、ジャスミーン!やっと会えたね!」こんな声だったっけ!?と戸惑った淳太くんの冒頭挨拶。中身は完全に私の知る淳太くんだった。

・メンバー紹介ラップに入る際の濱田くんの「ほないこかー」

・言わずもがな「WEST不動の癒しセンター」しげうさぎ(オーラスで羊の被り物で出てきたときは胃袋ひっくり返るかと思った)

・椅子に腰掛けワイングラス片手に毛皮羽織って登場する中間淳太

・前傾姿勢で大きくリズムを刻みながら淳太様を紹介するしげうさぎ(耳が揺れている)

・照史「こたき~のぞ~~む~~~~!!!」

・濱田くんのBreak Out!の曲振り

・淳太くんの嘲笑う声を聞くために息をひそめて静かになる会場

・BO「欲望を」の小瀧望くんかっこよすぎ事件

・たぶん3日1部重岡ママの登場一言「うちの息子に惚れてるやろ?」

・初日ではボロボロだったが6日オーラスともなると向上していた中間ママのチャリ運転技術(でも手を振る姿はぎこちないし黄金のチャリに乗った際は要介護対象)

・手に持ってるカメラを自分に向ける向井康二くん(そして沸く会場)

・MCコーナーですぐ上着を脱いで汗を拭きおそらく立ち位置があるにも関わらずステージ上をちょろちょろ歩き回るしげおかだいきくん(22)

・初日、ステージの照明もすべて消して真っ暗闇にコテ型ペンライトの淡い光だけが灯っていたあの景色と、その中に響く「うおー!」「きれい!」というジャニーズWESTの声

・ズンドコパラダイス「俺らの明日はどっちだ!?」の神山くん歌上手すぎる(早く音楽番組で披露して世間に知らしめてほしい)

・ズンドコ重岡くんソロパート「ズバッといきましょうっ」で上がる語尾

・重岡「言ったじゃないか!!!」(何万回も妄想したWESTによる言ったじゃないかが実現し、初日ここいちばん叫んだ)

・照史濱田神山による愛のかたまり(特に照史くんの「あたし」の言い方)

・その先へ・・・大サビソロで真っ暗な会場でスポットライトとペンライトの光だけを受けて歌っている重岡くん

・流星センターのSUPERSTAR

・criminal終わりにモニターに抜かれる重岡くん(特に初日はいたずらが成功した子どもみたいににやっと笑ってて最高だった)

・バンバンッ!!冒頭ソロ。濱田くんの「皆さん、人差し指をあげてください!」。指を高く掲げる重岡くん以外のメンバーとファン。高音が出しづらそうだったけど、大切そうに、しっかりと歌う重岡くん。

・照史「みんな、これからも俺たちのいちばん近くにいてくれる? 俺たちと最高の景色見てくれる?」

・初日からオーラスまで、アイドルだから当たり前だと言われたらそれまでだけど、ほんとうに楽しそうに愛おしそうに笑って歌って踊っていた7人

 

大好きなひとたちのコンサートに行って、まんまと大好きを更新して帰ってきたというわけです。衝撃と、感動と、高揚と、幸福と。すべてが詰め込まれたステージでした。これから長い長い未来を進んでいくジャニーズWESTの一発目に携われたことが幸せです。

待ち焦がれていたファーストコンサートが終わってしまったことはさみしかったけれど、次もあるんだって思えました。オーラスの最後で神山くんが言っていたように、「これは始まりのための終わり」で、すべてが消えてしまうわけじゃない。次に、そしてまたその次につながっていく。今回が楽しすぎたからまた次も期待して不安になってしまう気がするけど、あの7人ならそれを越えてきてくれると信じてます。

あの会場で見た景色を、感じた愛を、伝わった熱を、一生忘れたくない。この感情をまるごと抱えて、私は今日も大好きな7人に夢を見ています。

 

重岡大毅くんの10000字インタビューを読んで

重岡くんのmyojo 10000字インタビューを読みました。

読み終わって最初に思ったのは、この人がとてもとても大切だということ。

そして、おこがましいけれど、重岡くんの大切にしているもの、目指しているもの、抱えているもの、ぜんぶ丸ごと、わたしも大切にしたい。そう思いました。

 

1ページ目、こちらをまっすぐ見つめる重岡くんの写真だけで震えました。正直、読むのがすごく怖かった。あまり自分のことを語りたがらない人だってことはファン歴の浅い私でもわかっていたから、きちんと話してくれるのか不安でした。重岡くんが今回のインタビューで話したことについて、たくさんの意見が飛び交うでしょう(実際、もうブログ記事がいくつか立っているのを見かけました)。そのなかで、「この言葉は嘘だよね?」と注目する人がいるかもしれない。私は、それに気づけないだろうと思いました。他のファンの方の意見を目にしてはじめて、そうなのかもしれないと読み返すのだろうと。

だけど、信じようって決めました。もし仮に重岡くんの言葉に嘘が含まれていて、それに私が自分の力で気づけなかったら、騙される。疑わない。ずっと遠くの未来で「今だから言えるけど」と種明かしされたとしても、現時点の重岡くんが話した内容を正解として受け止める。

私はまだ他の意見をひとつも見ていません。そのうえで、今回のインタビューに嘘はなかったと言い切ります。「今日は、正直に話そうかなって思ってます」と言った自分の大好きなアイドルを、信じようと思います。

 

 

ジャニーズ事務所に入った経緯やそれまでの「クソガキ」だった重岡くんの話を読んで、写真集の「Q45. ジャニーズWESTじゃなかったら、今何をしてたと思う? ───人間的に今より未熟なこと」っていう質問を思い出しました。ほんとうに、ジャニーズ事務所に入ったことって重岡くんにとってまさに人生を変えた出来事だったんだろうなあ。オーディションのとき、踊るのが楽しかったっていう話をしてて、それがなぜだか嬉しかった。楽しいっていう気持ちでこの世界に飛び込んだ子だったんだ、明るい始まりなんだ、って知って、嬉しかった。自分がしゃべったことで相手が笑うと嬉しいっていうのも、神ちゃんに他人のふりされてたのに気づいてなかったところまで含めて愛しいね。

 

ジャニーズWESTが4人としてデビューを発表されて3人のメンバーが後に追加になったことを、「美談にしたくない」「自分の中では忘れたいこと」って言っていて、それがなんだか強烈に印象に残ってます。こう言うと悪いけど、このジャニーズWESTの7人でのデビューまでの流れっていうのはドラマ性があって、汚いかもしれないけどアピールポイントにだってできる部分だと思っていて。だけど、それをしないししたくないんだろうなって。このグループのデビューは綺麗なお涙頂戴のストーリーなんかじゃなくて、7人が7人の力で勝ち取ったものなんだなって改めて思いました。重岡くんはしきりに「グループで売れたい」と言っているけど、そのための手段として自分たちのしんどかったことを「ドラマ」に変えて切り売りしていく気はないんだなっていうのがわかって、かっこいいなって思った。すごく単純な言葉だけど、この人はほんとうにかっこいい。重岡くんがかっこいいことなんて百も承知のはずなのに、その都度思ってしまう。やられてしまう。もう完全白旗で降参なのに、これから先もうっかり撃ち抜かれてしまうんだろうな・・・と幸せに思います。

いつか、4人で最初のデビュー発表をしたことなんて知らない人たちもジャニーズWESTのファンになってくれるといいね。まあ、それはそれでファンが荒れそうだけど(笑)

 

国民的グループになりたいっていう文字を読んだとき、すごく、すごく嬉しかった。しばらくそこから先に進めなかったくらいです。このインタビュー記事、嬉しいことだらけだったんだけど、この部分がいちばんかもしれない。SMAPや嵐っていう、ガチのてっぺんの名前を出してくれたことも嬉しかった。目指す場所がはっきりしていて、そのために目の前の今をとことん頑張ろうって思える人は強いと思っているから、安心もしました。重岡くんが頑張っている今を応援したいし、辿り着きたいと思ってる未来を見ていきたい。ファンとして、こんなに誇らしいことはないです。

 

私のなかで重岡くんってアイドルとして完璧で。歌が上手くて、声がキャラメルボイスで、踊りがきびきびしてて、体がやわらかいから足も上がって、演技もできて、カメラアピールだってばっちりで、何よりとびっきりの笑顔と仕事熱心な真面目さを持ってて。そんな重岡くんが、ちょっと前のインタビューからも言っているけど「無邪気だったころに戻りたいって気持ちがどっかにある」って話すのがすこし切なくて。センターでメンバーカラー赤を背負ってる重岡くんは、ふつうじゃないけど確かに私たちと同じ人間の男の子なわけで、いつか崩れちゃったらどうしようって思うことがあるんです。でも、「もうやめてもいいよ」なんて言えないのが悲しくて。ステージの上で、画面の向こうで、きらきら笑ってる重岡くんを失うのはぜったいに嫌で。残酷かもしれないけど、そこにいてって思ってしまうファンで。だけど、「いつの間にか泣いてて」って語る重岡くんの言葉を見たら、「楽にしててほしい」って思いました。やめていい、なんてぜったいに言えないけど、この話を最後笑いにもっていこうとするこの人が、どっしりとのしかかる責任に揉まれながらも、少しでも息がしやすくなればいいのにって思います。

「ときどき、一生懸命すぎてまわりが見えなくなっちゃう」重岡くんを知っていて、その背中を叩いてくれる6人のメンバーがいてくれてよかった。ジャニーズWEST全員が大好きだって心の底から叫べること、幸せです。

 

 

今まで10000字インタビューを読んだあとは「なんでもっと前からこの人たちのファンじゃなかったんだろう」ってネガティブ思考に陥ることが多かったんですけど、今回は読む前よりもすっきりしていて不思議な気分です。読んでよかった。これからの重岡くんを、ジャニーズWESTを応援していくのがますます楽しみになりました。この気持ちをもって明日のリトルトーキョーライブクリスマスライブや新年のファーストコンサートを観れるの、幸福の極みだな~!

 

終わりに。

人生も青春も捧げてアイドルをしていると言い切る重岡くんは、かっこいい。胸を張って言えます。重岡大毅は最高のアイドルです。大好きです。

 

拝啓、海老沢ゆずるくん

そして、重岡大毅くん。

 

 

今日、重岡くんの初ゴールデンタイム出演ドラマである『ごめんね青春!』が最終回を迎えましたね。

2014年8月31日に重岡くんがこのドラマに出演すると報じられてから、約4ヶ月。放送開始からは約3ヶ月。驚くほどあっという間でした。初回を心待ちにしていたあの頃が懐かしいのと同時に、なんだかつい先日のことのように感じます。

重岡くんはこの夏、松竹座と日生劇場で公演されたジャニーズWESTの舞台『台風n dreamer』に出演しませんでした。最初に『重岡大毅は都合により出演いたしません』という米印付きのメールが情報局から来たときはファミレスで打ちひしがれたことを覚えています。なんで?重岡くん歯医者?2ヶ月も通うの?ってツイッターも騒然としました。最終的にエッセイでも執筆しているのでは?という仮説を立て、重岡くんのなにわぶ誌を読んでそりゃねーわと打ち消したものです。

重岡くんが真ん中にいないジャニーズWESTは寂しかった。6人のパフォーマンスは素晴らしいのに、何かが足りないって思ってしまった。重岡くんが7人での仕事よりも別のなにかを優先したのかと思って、すこし切なかった。でも、重岡くんはすごく大きな、7人のこれからにも繋がるであろうお仕事を決めていたんですね。

 

海老沢ゆずるくん。名前を知ったあの日からずっと、あなたは特別な存在です。

 

初回が放送されたのは、10月12日。

クドカン脚本!重岡くんの先輩である錦戸亮くん主演!他にも豪華役者陣勢ぞろい!こんななか、重岡くんの出番はどれだけあるのか・・・とドキドキしながらテレビの前に正座しました。学ランが紫だったり、合併する男子校の生徒だったり、キタキタGカップだったり、秘密交際中だったり、ふつうの男の子だったり、海老沢くんに関しては少しずつ情報が開示されていたものの、どこか実態を掴めずにいました。

蓋を開けてみれば、海老沢くん、喋る喋る。これは準主役と言ってもいいのでは!?と大騒ぎするくらいの活躍っぷり。テレビにかじりつき、CMに入るたびに「ゆずる」としか呟けませんでした。

その日はじめて出会った海老沢ゆずるくんは、男子校の友達と騒ぎ、Gカップに沸き、かわいい彼女を「あまりん」と呼び、けれど強引さに欠けた、クセの強い生徒たちのなかでも等身大の、それこそ一番ふつうで、私にとっては一番いとおしい男の子でした。

 

それからずうーっと、毎週毎週会う海老沢くんにたくさんの笑顔と元気をもらってきました。

川に落とされたり、女子高キャラのあまりんにぶちキレられたり、からくり人形って呼ばれたり(後の海老沢の代名詞である)、「あまりんしか見てねーし!」って叫んだり(大量のvineがTLに流れる)、振ったコーラをあまりんにかける真似をしたり(後にこの演技がアドリブだとわかり重岡担に限らず騒然とする)、駆け落ちしたり(このときふたりが入ったラブホが秒単位でツイッターで特定される)、あまりんに振られたり(次の男は隣の席の大木なんじゃないか、いや会長じゃないかと予想が飛び交う)、中井さんに乗り換えたり(「海老沢にも問題あったんじゃないの」と言われたときの顔が可愛すぎた)、あまりんと中井さんでふらふらしたり、駅伝に出たり(このときのジャージ姿がイケメンすぎて涙が引っ込む)、三角関係すらモテ期と勘違いしたり、「ちゃんとするよ!」って叫んだり、転校すると決まった中井さんに切ない目を向けたり、甲高い声をヤカンって呼ばれたり、エビアングレイだったり、エスカレーターに乗れなかったり。こうやってざっと書き出しただけでも、いろんなことがありましたね。濃密な3ヶ月だったなあと改めて思います。

そしてさすがクドカン、海老沢くんが出ていないときも面白くて、6話を過ぎたあたりから私の携帯のカメラロールに錦戸くんの画像がごそっと増えたんですけど、そこは割愛します。中井さんの淡い恋も、蜂矢先生の強くてひたむきな愛も、ビルと古井の可愛いカップルも、クイズコンビのお似合いっぷりも、半田村井の純粋さも、ほかの生徒や先生たちのキャラの濃さ、細かいネタ、いじらしさ。主人公である原平助の、痛いくらいまっすぐな、やさしくて、情けない人柄。どれを取っても、最高でした。胸を張って言えます。このドラマは、最高傑作です。

 

 

重岡くん。ごめんね青春!公式FBやインスタグラムやツイッターを見る限り、とても楽しくて刺激の多い現場だったのだろうと思います。オールスター感謝祭で1位を取ってカメラを独占したときも、音楽番組に出てネットで「あれ海老沢じゃない?」って騒がれていたときも、ファンとしてとても嬉しかったです。こう言うのが正しいのかどうかはわからないけど、たくさん、たくさん、頑張ってくれてありがとう。撮影お疲れさまでした。こんな素晴らしい作品に重岡くんが出演したことが嬉しくて嬉しくてしょうがないです。オーディションで生徒役を、海老沢ゆずる役を勝ち取ってくれて、ありがとう。今更になってしまうけど、ほんとうにおめでとう。

 

海老沢くん。今日で、お別れです。神様からレンタルしていた、最高に楽しい青春という時間を、私も海老沢くんも返却しなくてはならないみたいです。この3ヶ月間、笑ったり、悔しがったり、悲しんだり、怒ったり、でれでれしたり、歌ったり、たくさんの顔を見せてくれてありがとう。海老沢くんを好きになって、あたらしい好きの理由を見つける毎週日曜日はとても楽しかったです。ノー天気なところも、あほなところも、女の子に弱いところも、寒いところも、やっぱりあまりんに収まっちゃうところも、ぜんぶぜんぶ愛おしかった。大好きです。聖駿高校、卒業おめでとう!

 

 

すごくさみしいけど、この『ごめんね青春!』という作品に出会えたこと、笑って最終回を迎えられたことを幸せに思います。

切ないほどに輝かしい、きららかな青春をありがとう!

 

 

敬具

 

 

 

 

追伸。

私もこれから買うDVDBOXとシナリオブック、そして主題歌CDの販促をしておきます。

 

ごめんね青春! DVD-BOX

ごめんね青春! DVD-BOX

 

 

日曜劇場 「ごめんね青春!」
 

 

言ったじゃないか / CloveR 【初回限定盤A】(DVD付)

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あー、面白かった!